
5/1/26
新しい季節のはじまりに
4月は、静かでありながら確かな変化を感じる季節です。
長い冬のあと、世界がゆっくりと息を吹き返すような、そんな時間でもあります。
凍っていた大地がやわらぎ、少しずつ生命の気配が戻ってくるこの時期。
昼と夜のバランスが変わり、自然は再び「成長」へと向かっていきます。
今年は、その移り変わりが少しゆっくりに感じられます。
カナダでは4月後半になっても雪が残り、冬の名残が続いています。
世界の中にはすでに春の暖かさに包まれている地域もある一方で、
ここでは雪が少しずつ溶け、ようやく大地が姿を現し始めました。
こうした違いは、地球の多様性を感じさせると同時に、
自然とともに生きる「待つ力」を教えてくれます。
ゆっくりと訪れる春には、また特別な美しさがあります。
雪解けの水、やわらぐ空気、長くなる日差し——
そのひとつひとつが、小さな喜びをもたらしてくれます。
そしてこの季節、動物たちも戻ってきます。
特に印象的なのは、カナダガンの存在です。
空を渡る鳴き声やV字の編隊は、冬の終わりを知らせるサイン。
都市の中でもたくましく生きるその姿は、自然の力強さを感じさせてくれます。
こうした変化を感じられることは、決して当たり前ではありません。
忙しい日々の中でこそ、自然は私たちに立ち止まるきっかけを与えてくれます。
同時に、世界にはその余裕を持てない人々がいることも忘れてはいけません。
その気づきが、感謝や思いやりへとつながっていきます。
ぜひこの季節、少しだけ外に出てみてください。
空を見上げ、空気を感じ、自然に触れる——
そんな小さな時間が、心に余白を生み出してくれます。
春は「希望」の季節です。
ゆっくりでも確実に進む変化の中で、
新しい一歩を見つけていきましょう。
EmPath 副代表 Marie-Laure Polydore




